2023年10月27日

【美容師向け】メンズカットのベーシックの切り方を4つのポイントで徹底解説

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近年、お客様はSNSをはじめとする情報源から知識を深め、よりメンズの美意識は高まりつづけています。そうした中でヘアスタイルの多様化が進み、美容師のカットスキルも求められるようになりました。
このような時代だからこそ、技術の価値を向上させる必要があり、そのために大切なのが“ベーシックカット”です。
基礎となる土台作りがきちんとできていれば、どんなヘアスタイルにも対応可能です。
こちらの記事では、美容師向けのメンズカットのベーシックの切り方を4つのポイントに絞りわかりやすくお伝えします。
ぜひこの機会に、メンズのベーシックカットを学ばれてみてはいかがでしょうか。
 
 

 
 
 
 

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Q. 今はどんなメンズスタイルが流行っている?

流行っているメンズスタイルは、ツイストスパイラルパーマは根強い人気ですし、王道のパーマスタイル、社会人や学生でも楽しめる韓国風ヘアスタイル、鉄板の男前ヘアのツーブロック、フロントに厚みのあるマッシュヘア、パーマをブレンドしたウルフカット、 すっきり清潔感のあるセンターパートなど多岐にわたって人気のスタイルがあります。
また、ヘアスタイル単体で考えるのではなく、ライフスタイルやファッションとの兼ね合いも考えた提案が必要です。
 

Q. ベーシックを学ぶ利点は何?

上記のように人気のヘアスタイルが多様化していることから、幅広いカットスキルが求められるため感覚的にカットする人が増えています。
また、感覚的にカットされることで、スタイルの完成度も安定しません。そこで、ベーシックカットを学ぶことで理論的にスタイルを構築することが可能になります。
 
また、感覚的にカットすることのデメリットとしても
・毎回のように正確なカットができない
・複雑な骨格の方だとカットに時間がかかってしまう
・同じヘアスタイルをオーダーされても再現性が低くなる
・スタッフ教育をする際に言語化がしづらい
というようなことが挙げられます。
 
ベーシックカットは、どんなスタイルにも共通して大事な要素です。
「なんとなくカットしている…」「カッコよいスタイルにならない…」そのように感じる“不安”は、お客様にも伝わります。
自信を持ってカットを提供していくためにも学びは必要です。
 
 

1. メンズカットのベーシックを極める4つのポイント

 
メンズカットは4つの工程から形成されています。
それは、“ブロッキング”、“ベースカット”、“毛量調整”、“質感調整”の4つです。
 
“ブロッキング”はメンズの骨格や髪質を考慮し、バランスの良いブロッキング方法を身につける必要があります。ヘアデザインの土台作りとして最も重要であり、頭のどの部分がどのように表現されるのか?どのような役割があるのか?を理解する必要があります。
 
“ベースカット”はヘアデザインの形づくりです。長さ設定、フォルム、顔まわりを決めていくスタイルのベースとなる部分です。このベースカットをきちんと行うことでスタイルに安定感がうまれ、伸びてきた時にも崩れず、まとまった状態をキープすることができます。
 
“毛量調整”はヘアデザインに合わせて調節をしていきます。毛量をセニングシザーで梳き軽くするだけでなく、適量に“取ったり残したり”を考えます。過度に毛量を減らしすぎると、ベースが崩れてしまいます。
また、“根本・中間・毛先”とそれぞれ減らす部分は変わるので、的確な判断を要します。
 
“質感調整”もヘアデザインに合わせて調節をしていきます。質感や細部表現をつくります。ヘアデザインの雰囲気を表現する上で大切な部分です。単純に長さだけを切れば良いわけではなく、お客さまが求める雰囲気に近づけなければなりません。
 
4つのポイントをより深く理解し、スタイルを構築していきましょう。
 
 

ブロッキング

ヘアデザインの土台であるブロッキング。
レディースのスタイルとは違う表現になるので、ブロッキングも異なります。 
こちらの画像を見て分かるように、メンズとレディースとでは骨格が変わってきます。
 
 

 
  
骨格にフィットしたブロッキングをしないと、以下のようにズレのあるヘアスタイルになる危険性が高いです。
  
・メンズカットしたのにレディースっぽい
・レディースカットしたのに少しメンズっぽい
  
また、メンズのブロッキングには2つのやり方があります。
  
1つ目はメンズやレディース問わずに使えるオーソドックスなブロッキング方法。
 
 

 
 
2つ目はメンズ専用ブロッキング。髪の短いメンズにフィットしたものになっています。
  
さらに刈り上げやツーブロックのような、あらゆるヘアスタイルに対応が可能に。
 
 

 
 
 

これらのブロッキングを、骨格やヘアスタイルに合わせて活用します。
 
 

ベースカット

展開図を理解し、ブロッキングが取れたらベースカットに進みます。
ここでのカットで必要な基礎知識が、①髪の動き、②スライス幅、③カットラインです。
 
 

 
 
①まずは髪の動きに関して。
スタイルに合わせて髪の動きをコントロールしていきます。
髪をコントロールするときの考え方は3つ。
フォワード、バック、リバース、それぞれどの方向に髪の流れを作りたいかを考えます。
 
②次にスライス幅に関して。
スライス幅を縮めると、馴染ませやすく束感を作りやすいです。
逆にスライス幅を広めると、面を表現しやすくなります。
 
③最後にカットラインに関して。
ブラントカット、チョップカット、スライドカットの3種類を使い分けていきます。
ブラントカットは毛先に厚みを残し、カットラインもつなげやすい。
チョップカットは毛先が馴染みやすく、カットラインが残りづらい。
スライスカットは髪の方向づけをしやすく、カットラインがより馴染みやすい。
このような特性があります。
 
 
以上3つの要素をベースカットでは組み込んでいきます。
 
 

毛量調整

毛量調整をする上でのポイントは、毛束の“根元、中間、毛先”の3ヶ所をどのくらい切り、髪をどのくらい動かしたいか?その狙いに合わせて調整します。
 
 

 
 
・根元は、全体のボリュームをタイトに抑えることができます。
・中間は、ボリュームを加えたり方向性をコントロールします。
・毛先は、馴染ませ収まりやすくしていきます。
 
上記の部分をコントロールし、デザインを構築します。
 
 

 
 
また、注意点としてつむじ周辺や顔まわり、髪が細い部分の毛量調整は慎重に行う必要があります。
お客様のデザインや毛量に合わせてセニングの方法を使い分けます。
 
 

質感調整

質感を変えていくことで、スタイルの表現が大きく変わります。
 
 

 
 
軽い、シャープ、躍動感、細い束感、外ハネ
こうした質感にした場合、爽やかでフレッシュな印象を与えます。
 
一方で、
重い、タイト、収まり、毛流れ、まとまり
という質感に調整した場合、落ち着いたラグジュアリーの印象を与えます。
 
他にも、直線的なスタイルと曲線的なスタイルでの質感は、同じ長さでも印象が大きく変化します。
 
 

 
 
このように、お客様がどのようなスタイルを欲しているのか、きちんとカウンセリングをした上で目的に合わせて表現をしていくことが大切です。
 
 

2. 参考セミナー

 
今回参考にしたセミナーは
 
Li:Q KAW(カワギシ)先生による
【オンライン初公開の徹底理論】 Newメンズベーシック-いまこそ基礎力を高めるとき!-
です。
 
 

 


 
 

KAW先生はこのセミナーで、座学とデモンストレーションを交えながら、とても分かりやすく解説してくださいました。
セミナー内では「ショートレイヤー」と「ツーブロック」のスタイルを実際に切りながら、
ポイントとなる部分をお教えいただきました。
 
そのときの仕上がりはこちら。
 
「ショートレイヤー」
 

 
「ツーブロック」
 
 
詳しい切り方などぜひ本編でも学び、明日からすぐ使えるスキルとして身につけてください。
 
 

3. まとめ

 
この記事では、メンズカットのベーシックカットの切り方や考え方を紹介しました。
益々増えてくるデザインの幅に対応していくためにも、今回のベーシックカットを見直す必要があると思います。
また、確かな技術の価値として提供するならば、理論的に理解できているからこそ、説得力のある仕上がりになります。
ぜひこの機会にベーシックカットを見直し、今日からのサロンワークに活かしていきましょう。
 
改めて、今回のセミナーはこちらです。

 
 

 
 


 
 
 
 

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