2023年04月17日

【2023年度版】黒木式酸性ストレートを薬剤の考え方から施術まで徹底解剖

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縮毛矯正や髪質改善が美容業界で空前のブームとなっている昨今。その火付け役のひとつとして代表されるのが“黒木式酸性ストレート”。
美容師をしている上で、一度は耳にしたことのあるこのワードを、この記事では最新版の薬剤の考え方や施術方法に至るまで、徹底解剖していきます。
 
 

1. 黒木式酸性ストレート基礎知識

縮毛矯正において、pH値と還元剤の比率が「かかり」の具合を決めている一つの要因です。
黒木先生は、さまざまな組み合わせを繰り返し、ダメージレベル別の薬剤コントロール法則を見出し、その集大成となったのが黒木式酸性ストレートです。
 
 

黒木式酸性ストレートとは?

黒木式酸性ストレートとは、複雑な履歴などに対して薬剤の用事調整を細かく行い、確実にダメージを少なくストレートを当てていく方法です。
 
酸性領域で還元させることで、毛髪の膨潤をさせず極力ダメージを抑えられるという酸性ストレートの特性を活かしながら、
更にダメージを少なく艶々に仕上げられる究極のストレート技術です。
 

他のストレートパーマと比べていいところ

従来のストレートはアルカリ域での施術が一般的で、間充物質が流出してしまったり、分解されるタンパク質の量が多くありました。そのため、ダメージを引き起こす要因となり、デザインの幅も制限されていました。
元作用を起こしていた為、ダメージが伴う施術となっていました。
  
しかし、酸性ストレートは酸性領域で還元させることで、毛髪の膨潤をさせず極力ダメージを抑えられるという違いがあります。また、単に癖を伸ばすだけでなく、毛先を曲げて自然な丸みのある仕上がりも実現可能となりました。
 

2. 黒木式酸性ストレート「薬剤の考え方」

黒木式酸性ストレートにおける薬剤の考え方は、酸性域のプレックス剤でpHを調整して、髪に合ったベストなpHで還元させるのが基本になります。この比率をベースとして髪のダメージや履歴に合わせて二段階で還元させる“※黒木式W還元”と使い分けていきます。
 
※クリーム状・液状にした2種類の薬剤を使って還元の状態を均一にさせるテクニックのことです。
 
 

 
 

3. 施術におけるポイント

黒木式酸性ストレートにおけポイントをいくつか紹介します。
薬剤塗布やアイロンワークには、単純に癖を伸ばすだけではないです。髪を傷ませないことから始まり、毛先を曲げてデザインしていく方法もあります。技術の奥行きを知ることで、仕上がりの質も向上します。一つずつ紐解いていきます。
 
 

毛髪診断とカウンセリング

黒木式酸性ストレートでは、ダメージに合わせて薬剤を使い分けるため、ダメージレベルも細かく分けて考えています。
髪には紫外線やブローなどによる日常ダメージ、パーマやカラーなどのアルカリダメージ、熱処理によるタンパク変性のダメージなどがあります。
一方で、毛髪は健康だと皮膜があるため水を弾きやすく、ダメージしていると水を吸い込みやすくなる特性があります。
毛髪診断では、来店時の目視と触診だけではなく、ウェット時の状態を必ずチェックする必要があります。
 
また、見えない履歴にも注意が必要です。
その例として酸熱トリートメントやブリーチと黒染めが混合している履歴があげられます。
 
酸熱トリートメントは、やり方を間違えると熱変性や酸ダメージを与える恐れがあります。そのため、縮毛矯正をすることでビビリ毛になってしまうケースもあります。
ブリーチと黒染めが混合した履歴の毛髪は、薬剤選定を見誤りやすくオーバースペックにて施術することになり、ダメージを誘発させる恐れがあります。
 
さまざまなケースを想定して、お客様の毛髪と向き合っていきましょう。
 
 

仕上がりの鍵は薬剤塗布が7割を占める

黒木式酸性ストレートはダメージを最小限に抑えるため、薬剤スペックを基本的に弱く設定しています。
ベースとなるブリーチ毛やクセ毛はそもそも損傷した状態であるのと同時に、そもそも酸性だからと言って傷まないわけではないからです。
 
弱い薬剤設定では、しっかり塗布がされていないとパーマの「かかり」が悪くなります。そのため、黒木式では、塗布のスキル習得に重きを置いております。
 
頭に入れておくべきポイントは以下の3つです。
 
1.塗布がデザインに影響する
→塗布の技術クオリティがデザインとして仕上がりにも出る。薬剤選定と同様に重視するスキル。
 
2.塗布がパーマの「かかり」を左右させる
→薬剤スペックを弱くしているため、しっかり塗布して浸透させることが「かかり」を左右する。
 
3.カラー同様「塗り分け」をする
→パーマも履歴に合わせて塗り分けられたらダメージを減らせる。繰り返し施術する人が多いため必須。
 
以上の3つを薬剤塗布では押さえておきましょう。
 
 

 
 

デザインするアイロンワークる

アルカリ域の縮毛矯正の場合、髪が軟化しているのでアイロンワークが容易です。しかし、軟化膨潤していない酸性ストレートの場合、アイロンのテクニックが必要になります。
まずは、きっちり指でシェイプして全ての毛髪が同じテンションでまっすぐ指の中に収まっているかどうかが重要です。
 
アイロン操作を間違うと、想定したストレート感が出なかったり、クレパスができてしまうだけでなく、余計な熱が加わるためダメージにつながります。
 
自然なストレート感を出したい時は根元から45度をキープするナチュラルラウンドを使います。
丸みが必要な後頭部やボブスタイルなど髪を内側に入れたいスタイルなどは45度〜90度でアイロンで操作するナチュラルラウンドカールなどを使います。
 
アイロンワークの種類は以下の通り(フラットアイロンを使用した場合)
 
・フラット
→フラットでまっすぐな髪を作アイロン動作。ストレート感が欲しい位置に使用する。
・ナチュラルラウンド(45度)
→全体にナチュラルな丸みがほんのりつくアイロンの入れ方。
・ナチュラルカール(90度)
→全体に自然なカールがほんのる入るアイロンの入れ方。自然に内巻きに入る。
・ナチュラルラウンドカール(45度〜90度)
→あえて毛先だけカールをつけたい時に使う。ボブの顔まわりなどに使うことが多いテクニック。
・Jカール(45度〜180度)
→毛先にJ状のカールがつくアイロン方法。根元にはボリュームが出ず毛先に比較的しっかりしたカールがつく。
・カール(90度〜270度)
→毛先にしっかりとしたカールがついた状態を作るアイロン操作。アイロンを1回転半させる。
 
他にも、Rアイロンや指コテを使ったアイロンワークもあります。
 
 

 
 
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4. 黒木式酸性ストレートのマネタイズの考え方

黒木式酸性ストレートは、毛髪の見極めや高い技術力を要します。
使用していく薬剤も安価なものではありません。そういった意味でも、まず適正な値段設定をしていく上で、意識を変えていくことが必要です。
価値のある技術を提供しているのであれば、その対価はいくらか考えていきましょう。
 
技術を細分化させて考えていくと、メニュー化させるイメージが湧きます。
(価値の見える化)
 
例えば……
 
・塗布の塗り分け
→酸性ストレートは基本的に髪の状態に合わせて薬剤を変え、塗り分けます。その作業にはテクニックがいるため、塗り分けを増やすたびにプラス料金を設定していきましょう。
 
・処理剤に関して
→前処理(シリコン除去)、中間処理、後処理、それぞれ役割が違うため、必要に合わせてメニューを組み合わせます。
 
お客様の髪にとってどういった施術が最適か、より良くなるための提案をしていけると良いでしょう。
 

5. まとめ

黒木式酸性ストレートは、世界を美しく変える技術です。
練習や勉強をする時間は多く要しますが、従来のストレートでは叶えられなかった結果を得られる、凄い技術です。
多くの感動を生み、奇跡を起こせる技術力をぜひ手にしてみてください。
 
 
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