「美容師は3年以内に8割が辞める」

――そんな話を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか？

長時間労働、低賃金、人間関係のストレス…。
憧れて飛び込んだ美容の世界だけど、現実のギャップに悩み、辞めていく人も少なくありません。

でも、それって本当に“自分が悪いから”でしょうか？

この記事では、美容師の離職率の実情や、辞めたくなる理由、そして長く美容師を続けていくためのヒントについて解説します。

 

1. 美容師の離職率は本当に高いのか？

1) データで見る美容師の離職率

1年以内に理容所・美容所を退職する新卒理美容師は19.7％、

3年以内は40.9％という調査結果が、2024年12月25日開かれた厚生労働省の第3回理容師・美容師専門委員会で資料として公開されました。

他業界に比べても高い水準であることは確かと言えるでしょう。

特に最初の3年は、アシスタントとして学ぶことも多く、心も体も疲弊してしまう人が多いのが現状です。

 

2) 年代別・立場別で見る傾向

・アシスタント時代に辞める人が最も多い

・スタイリストに昇格しても、将来に不安を感じて辞める人も一定数存在する

・女性美容師は結婚・出産のタイミングで退職することも多く、離職率がさらに高くなる傾向がある

 

 

２. 美容師が辞める主な理由とは？

1) よくある退職理由TOP5

1. 給与が少ない
   　アシスタント時代は手取り10万円台ということも珍しくなく、生活が苦しくて辞めてしまう人が多いです。
2. 労働時間が長く、休みが少ない
   　休日でも講習や撮影、自主練習…。体も心も休まらないまま限界を迎えてしまいます。
3. 人間関係の悩み
   　上下関係が厳しい、パワハラ、先輩との価値観のズレなど、職場の人間関係がストレスになるケース。
4. 体力・健康の問題
   　手荒れ、腰痛、立ちっぱなしによる疲労…身体のトラブルが原因で離職に至ることも多く見られます。
5. 将来が見えない
   　「この先ずっと同じ生活？」「指名も売上も伸びないまま…」という焦燥感が、心を折ってしまう原因に。

2) SNS等から外の情報の影響も？

最近はSNSで活躍する美容師が増えてきた一方で、

「自分は全然売れていない…」と人と比べて落ち込む要因にもなっています。

外の情報に振り回され、自分を見失ってしまうケース。

自分自身、なぜ美容師になったのか？
どのような美容師を目指し、何を実現させたかったのか？

初心に立ちかえり、自分の軸を強めることも重要です。

 

３. 長く美容師を続けていくためにできること

美容師の働き方は現在働いているサロンでの勤務だけではありません。

たとえば：

・ 面貸しや業務委託で自由な時間を得る

・ 訪問美容など地域密着型で働く

・ 違うサロンや、働く地域を変えてみる

など、選択肢はたくさんあります。

大事なのは、「今の働き方が合わない＝美容師に向いていない」ではないということ。

４. 身体と心を守るセルフケアも大切

辞める理由に多い「手荒れ」「腰痛」「メンタルダウン」は、早めの対策で防げることも多いです。

・手袋・保湿クリームの活用
・姿勢の見直しやストレッチ
・無理をしないスケジュール管理
・“頑張らない”考え方を学ぶ

など、自分をケアする力を身につけることで、続けやすくなります。

 

 

5. 離職率が高いのは“構造”の問題も。

離職率が高いのは、個人のせいではなく、社内組織の仕組みや古い体質に原因があることも多いです。

でも、時代は少しずつ変わり始めています。
美容師の働き方も、キャリアも、もっと自由で、自分らしく選べるようになってきました。

今、「辞めたいな」と思っているあなたも、
“どうやったら業界で楽しく泳げるか？”という視点に切り替えてみてください。

今発揮できていなくとも、環境を変えることでアナタにしかない特性を活かせる可能性もあります！

あなたを必要としているフィールドは、視点を変えた先に待っているかもしれません。

 

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美容師として長く楽しく働くための「働き方・キャリア設計」に関する情報も発信しています。

 

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