美容師が訪問美容を始めるには?資格・法律・道具・心構えまで徹底解説

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2025.08.18

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近年、高齢化社会や在宅ケアの広がりとともに「訪問美容」のニーズが急速に高まっています。
サロンに行けない方の自宅や施設に出向き、カットやカラー、パーマなどの施術を行う訪問美容は、
美容師のスキルを社会貢献に活かせる新しい働き方として注目されています。

また、サロン外で働いてみたい、家族や地域のために活動したい、新しい収入源を作りたい
など、新たな可能性を考えている人も多いはず。

この記事では、訪問美容を始めるために必要な資格や法律、準備する道具、心構え、収入の目安、訪問先の例まで、
始め方をわかりやすく解説します。

 

1.  訪問美容を始めるための資格・条件

訪問美容を行うには、まず美容師免許が必須です。
加えて、サロンとは異なる環境で安全に施術するための知識やスキルが求められます。

・美容師免許(国家資格)
・衛生管理・感染症対策の知識(美容師法・理容師法を理解していること)
・高齢者や障害者への理解(介護職員初任者研修や福祉美容関連講習を受けると安心)
・コミュニケーション能力(施術者だけでなく家族・施設職員とも連携)
・観察力(体調や疲労度を見極め、安全に配慮できる能力)

特に、介護施設や病院では施術中の安全管理が重要になります。

 

2. 訪問美容に関わる法律とルール

訪問美容は、自由に誰でもできるわけではなく、美容師法で条件が定められています。
主なポイントは次の通りです。

・訪問美容が許可される対象
疾病や高齢、障害などの理由で外出が困難な方
また、2016年4月より理美容師法の規制緩和により訪問理美容の対象者が拡大され、
妊娠、育児中の方も訪問理美容サービスを受けられます

・衛生管理義務
器具の消毒、タオルの衛生管理、施術環境の清掃

・保健所への届出
事業として訪問美容を行う場合は、保健所に「美容所の開設届出」や変更届を提出

・個人情報の管理
利用者の住所や健康状態などの情報は厳重に管理する

法律を守らずに営業すると、罰則の対象になる場合もあるため、事前に各自治体の保健所へ確認しましょう。

 

3. 訪問美容に必要な道具と準備

訪問先によって設備やスペースが限られるため、持ち運びやすく、現場で安全に使える道具を用意します。

基本セット
・はさみ、バリカン、コーム、ブラシ
・カットクロス、ケープ
・スプレーボトル
・ドライヤー(コードの長いもの、軽量タイプ推奨)
・タオル

衛生用品
・消毒液(エタノール・次亜塩素酸水)
・使い捨て手袋、マスク
・ゴミ袋(毛くず、使用済みタオル用)
・コロコロ
・ビニールシート

補助器具
・折りたたみ式チェア
・ポータブルシャンプー台
・延長コード
・コードレス掃除機
・折りたたみ式車いす

荷物はキャリーケースや大きめのリュックにまとめ、
施術中にすぐ取り出せるよう整理しておくとスムーズです。

 

4. 訪問美容の心構えと現場でのマナー

訪問美容は、サロンワーク以上に「人への配慮」が重要です。

・体調や状況に合わせた施術(無理な体勢を避ける)

・安全第一(転倒やケガ防止、道具管理)

・利用者、家族、スタッフとの連携(施術前後の報告や相談)

・時間管理(準備〜片付けまでの所要時間を考慮)

・尊厳を守る接客(話し方・身だしなみ・プライバシー配慮)


サロンワークをする美容師にとって、
一対一の関わりではなく
一体多数(利用者、家族、介護従事者、医療従事者)と言う場面も少なくありません。

「髪を切る」だけでなく、会話やふれあいも大切な仕事の一部。
利用者の安心感や笑顔を引き出せる美容師が信頼されます。

5. 訪問美容師の給料・働き方

訪問美容の報酬は、働き方や契約形態によって異なります。

・個人事業主の場合
1件あたり3,000〜5,000円が相場(カットのみの場合)
1日3〜4件の訪問で日収1万円以上も可能です。

・施設や企業委託の場合
時給1,500〜2,500円程度
契約単価で月収安定化も可能です

・サロン勤務との兼業
休業日や空き時間を利用して副業的に行うケースも増加しています。

移動時間や準備、片付けも考慮し、効率的なスケジュールを組むことが収入安定のポイントです。

 

6. 訪問美容の活動場所例

訪問美容は、さまざまな場所で活躍できます。

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、介護老人保健施設
グループホーム、サービス付き高齢者受託、
病院、ホスピス、障害者施設、個人宅 etc...

 


入居者の定期カットやカラー、療養中の方のヘアケアや気分転換、
介護が必要な人もその家族も、さまざまな用途で活躍の場が期待されます。

 

7. さいごに

訪問美容は、美容師としての技術を活かしながら、外出が困難な方の生活を豊かにできるやりがいのある仕事です。
高齢化と多様な働き方の広がりにより、今後も需要は拡大することが予想されます。

これから訪問美容を始めたい方は、まずは資格・法律・道具など基本を整え、小さく始めて経験を積んでいくのがおすすめです。
一人でも多くの人に笑顔と自信を届けられる美容師として、新しい一歩を踏み出してみましょう。

 

 

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最終更新日: 2025年08月18日

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