2022年06月22日
黒木式酸性ストレートの教科書を紐解く
「世界を美しく変える」
その一心で突き詰めた技術と知識は、一つの著書として業界に舞い降りました。
今日は6月20日に放送された
CHARLES DESSIN 黒木 利光 ─ 酸性ストレートの教科書 for HAIRCAMP
の様子をダイジェストでお届けします。
先日行われた出版記念パーティでいただいた教科書に、150分の1のレアサインが書いてありました。レア男こと、綴りストのSugaです。
さて、現代において多くの方がカラーリング等を楽しみ、そのデザインは多岐にわたります。
ブリーチワークもスタンダード化しつつあり、履歴は複雑化。
“既開キューティクル”としてアルカリ膨潤気味の髪に対し、酸性領域での施術が必要不可欠となってまいりました。
そんな中で、還元剤の研究の成果から、可能性の幅が広がってきた昨今。
様々な剤の特性を活かしたアプローチ方法は、多様な毛髪履歴に対してアタックが可能に。
果たして、どのような理論の元、髪に対して向き合えば良いのか?
その全てが今回の著書、「酸性ストレートの教科書」の中にまとめられております。
そして、このセミナーでは教科書をベースに
より深掘りして理解を深めていける内容となっております。
時代は確実に進み、“確かなカタチ”としてここに存在している。
“アナタはまだそこに居ますか?”
まずはこの記事を見て、時代の変化を感じ取ってみてください。
※配信に関しまして、ヘアキャンプでは講師・スタッフの安全に配慮して行なっております。詳しくはこちらをご覧ください。
1. セミナーチャート
・添加剤の特性
・最新スペック
・架橋作用と適正還元
・アイロンワーク for Acid Straight
・ヘアケア理論 for Acid Straight
・酸性ストレートのマネタイズ
2. パーマのメカニズムについて
酸性ストレートを理解していく上で、絶対に理解しておくべき項目が“パーマ理論”です。
ここで改めて復習しておきましょう。
毛髪内部の中心にはメデュラという柔らかいタンパク質の芯があります。
その周りを包むように、コルテックスが存在します。
同時にそれらはCMCで接着されております。
1つのコルテックス細胞には間充物質とマクロフィブリルとメラニンで形成。
さらにマクロフィブリルは、間充物質とミクロフィブリルでできている。
最新の毛髪科学では、コルテックス内部にコイル状の“αヘリックス”という部分があり
毛髪強度に大きくな影響を与えると言われております。
以上のことを踏まえ、
初めてどの部分に何が作用しているか?を理解できます。
当然、目には見えない部分が多い。
だからこそ、知り得る情報は頭に叩き込み
目に見えるモノと手で触ってわかるモノの情報が、最大限に活かせるようになるんです。
この探究心がなければ、酸性領域での施術はうまくいきません。
そう、難しいんです。。
でも、難しいからこそ、価値が生まれます。
3. 黒木式酸性ストレートにおける薬剤の作りかた
パーマを成立させるためには、還元剤と酸化剤が必要です。
黒木式酸性ストレートでは、
チオ系とシス系のミックスさせたものと
システアミン、GMT、スピエラを主に使用していきます。
セミナー内でも話がありましたが、メーカーによって還元剤のスペックが異なることから、
安易な調合をすることで事故を招くケースもしばしば。
高難易度な薬剤調合ということは言うまでもなく、
ちゃんと理解して用事調整をしていきましょう。
さらに、pH調整をすることで様々な毛髪に対して作用させることが可能になります。
毛髪診断から適正な薬剤を調合するにはどうすべきか?
最新のスペックに関してはセミナー内、もしくは著書にも記されておりますので
ぜひご確認いただけたらと思います。
4. 架橋作用と適正還元
適正還元とは、
架橋作用を活かし、ダメージさせないでパーマを当てていくことになります。
ダメージをさせないことを、間違えがちな認識として
“pHが低いと安全”、“pHが高いと危険”と単純に考えている方→黄色信号が点滅します。
適正還元をしていくには、“毛髪の状態を見誤らないこと”が重要となっております。
つまりは、“毛髪診断”が肝ということ。
黒木式では、触診を丁寧に行っていき、適正な薬剤選定を行っていきます。
“プレアウト→水洗→シャンプー→ドライ”
この一定の流れを必ず行い
来店時の状態、ウェットの状態、ドライする際に乾きやすいかどうか、
そしてプレアウト後の状態を確認していきます。
さらに問診も必ず実施。
過去にどのような施術をされてきたか、ブリーチ、黒染め、酸熱トリートメント…
様々な可能性をできる限りヒアリングしていきます。
このように丁寧に毛髪に向き合うことで、初めて結果に結びつきます。
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