2021年01月22日
ようやく出会えた最高のものさし。福井先生に習う着付け黄金バランス理論。
こんにちは詩歌です。
友人の店が1周年を迎えました。
記念に冊子を作りたい、と言う話になって大学時代以来のDTPに勤しんでおります。
いやはやデスクワークというのは美容師と違った大変さ、そして楽しさがありますね。
さて、今回は2021年01月20日に放送された
「彩乃会 福井洋子がひも解く「バランス理論」─「バランスが美しい」とすべてが美しい! 「絶賛着付けとNG着付け」の違いとは」
の様子をダイジェストでお届けいたします。
ヘアキャンプ和装の師と言えばこの方。
彩乃会の福井先生をお迎えして今回は、いかに美しくスマートにお着付けできるか。“バランス”に焦点を当てたセミナーを行っていただきました。
全国各地で成人式の開催見送りが発表され、着付師の皆様も美容師の皆様も、どことなく物足りない1月をお過ごしのことと思います。
かく言う私も出張予定だった成人式は開催中止になってしまい、もの寂しい成人の日を過ごしました。
しかし!
成人式がなくなったからといって振袖を着てはいけないなんてことはありません。
お嬢様によってはご家族にご挨拶のため、記念に写真を撮るためなど、様々な“楽しみ”を持って振袖に手を通される方も多くおられます。つまり振袖ニーズはこれからも続くのです。
ドーン!バーン!と大きなイベントがない分、お着物を始め、着付け、ヘア、メイクにもこだわる時間の余裕が生まれます。
そうなると買い手市場で私たち技術者は選んでいただく立場になります。
お嬢様によっては和服と言う得体の知れないものに初めて袖を通す方もおられるでしょう。
分からないなりにも“綺麗に着付けてもらえたな”と思ってもらえるとしたら、大事なのは全体のバランスです。
他と差がつくバランス理論。早く知れればそれだけ着付けがラクになります。もっと早く知っておけば…そう思わずにはいられない内容となっていますので是非ご受講いただければ幸いです。
※配信に関しまして、ヘアキャンプでは講師・スタッフの安全に配慮して行なっております。詳しくはこちらをご覧ください。
1. セミナーチャート
・脇タックスクエアバランス
・奇数バランス
・帯結びサークルバランス
・NG着付けの直し方
・彩乃会創作帯結び2選
2. バランスの良い着付けとは
黄金比と聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
私はなぜかクレオパトラの顔を思い浮かべました。
世の中には人間が自然と美しいと思う“黄金比”と言う数値があります。
一説によると黄金比は、自然界に最も多く含まれるバランス(草木や貝の模様などが有名です)の数値だそうです。元来慣れ親しんだ自然界の数値に安心や美を感じるのかもしれません。
その黄金比を、お嬢様の着物姿の中でも意識して着付けをする事で、より一層“バランスが良い”スタイルを作る事ができます。
まず皆さんにお伝えしたいことは、この理論を学ぶことで確実にできるようになることが2つあるということです。
もちろん一つ目は、バランスの良い着付けができるようになる事です。
バランスの良い着付けができるようになると、全体の雰囲気がよくなります。
帯結びのレパートリーが少なくても、帯揚げの細かいディティールがうまく作れなくても、全体のバランス、そしてシルエットが美しければ統一感や高級感を演出することが可能です。(もちろん全てパーフェクトにお着付けできることは常に目指すべき所です。)
そしてもう一つはお着付けのスピードと完成度が同時に、そして格段に上がる事です。
もちろん個人差はあると思いますが、正しいバランスを知っておくことで全体の仕上がりをはっきりと想像しながら手を動かすことができるようになります。
そうするとゴールに向けて最短距離で効率よく走ることができます。
最短距離でゴールに着く事ができれば、自然と余裕が生まれ、手元ばかりでなく全体を見てバランスを調整することが出来るようになります。
こうかな?ああかな?と頭を捻りながら「生む苦しみだね。」なんて苦笑いしていた日々に今日でサヨナラです。
3. 黄金比を使った着付け寸法
さて早速、本編で出てきたお着付けの黄金比バランスを、少しだけ覗いてみたいと思います。
今回は大きく下記の4つのバランスについて学んでいきます。
・着付け黄金比バランス
・脇タックスクエアバランス
・帯結びサークルバランス
・帯結び面積バランス、奇数バランス
どの項目も着付けをされる方は聞いたことのある寸法ばかりかもしれません。
ですがここでのポイントはこれらが連動して使えるようになることにあります。
一つ一つの幅をわかっていても、それらの関係性が分かっていなければ全体で見た時にバランスが取れているとは言えないのです。
例えば、おはしょりは何センチあるのが理想なのか。そしてそれは着付け黄金比バランスのどこの部分に含まれるのか。
このように自分の知っている寸法が他の箇所とどのような関係にあるかを知っておくことで、より繋がりを持った1つのピースとして着姿を捉える事ができます。
こういったバランスの知識を知るタイミングは、実は他装を始めて早ければ早いに越したことはありません。
4. 絶賛着付けとNG着付け
バランス感覚が養われていないとこんな事件も起きてしまいます!と言う世にも恐ろしいNG着付けも、どこがダメなのか、なぜダメなのかを詳しく教えていただきました。
衣紋のあき加減、補正の有無、そしてボディのシワなど、もう一環の終わりとも思えるNGバランスですが、実際は着付けた後に調整が可能な部分も存在します。
逆にここいつもうまくいかない…ダメだとわかってるのにできない…なんてところが福井先生の小さいひと手間で見違えるように美しくなると言うことを知りました。
私が特に感動したのは下着のラインの話です。
昔の人は下着のラインが出ないように履いてなかったんだぞ!!!と言う迷信さえ聞いた事があったのですが、正しく補正されていれば何を履いても表にラインが出てくることはないそうです。
下着だけではありません、うっすら浮いた襟芯のライン、どうしても気になる腰紐のシワ。
それらもちょっとした工夫で、フラットで丸みのある和装らしいシルエットに大変身します。
- 1
- 2