2023年04月24日

【保存必須】美容師向けブリーチオンカラーの薬剤選定と考え方

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最近のヘアカラートレンドは目まぐるしく変わり、クリエイティブなカラーリングが求められるようになりました。
特にブリーチオンカラーは、鮮やかな発色や抜群の透明感を出すために欠かせない技術です。
美容師の皆さんは、ブリーチ後のオンカラーでイメージ通りの仕上がりになっているでしょうか。
本記事では、美容師の皆さんに向けて、トレンドのブリーチオンカラーの薬剤選定とその考え方を分かりやすく解説した内容にです。
今回は、グレージュ、ミルクティベージュ、ピンクカラーの3色を中心に紹介します。ぜひ参考にしてください。
 
 

1. トレンドカラー別、オンカラーレシピ紹介

今回は、トレンドのカラーリングをいくつかピックアップし、ブリーチオンカラーの薬剤選定を紹介します。
色の特徴や仕組みを理解し、直ぐにサロンワークで役立つ内容です。
 
 

グレージュカラー

グレージュは、グレーとベージュの絶妙なバランスが魅力的なカラーです。
ブリーチ後の髪に、アッシュベースのカラー剤を使用し、透明感のある仕上がりを目指します。
ブリーチ後の髪であると想定し、明度は高め、彩度は低め、色相は無彩色に近い黄色になるよう薬剤選定をしていきます。
 
(ブリーチ後のベースの色味によって、配合は変わってきますが使用する薬剤は以下です)
 
目的色→モノトーン
補色→パープル(オレンジ味が強いようなら青)5%〜15%
補正→ブラウン 5%〜15%

 
これらの組み合わせでグレージュを作っていきます。
 
 

ミルクティーベージュ

ミルクティーベージュは、赤みのない柔らかなベージュカラーが特徴です。
高明度だとホワイトミルクティーベージュに、中明度だと茶色が多めの中明度ミルクティーベージュになります。
彩度はグレーに寄っている色なので、低めという判断になります。そこに黄色がふんわり乗っかっているのが特徴です。
 
(上部指摘同様)
 
目的色→ベージュ
補色→パープル(オレンジ味が強いようなら青)5%〜15%
補正→ブラウン5%〜15%

 
これらの組み合わせでミルクティーベージュを作っていきます。
 
 

ピンクカラー

ピンクカラーは、可愛らしく華やかな印象を与えます。
ブリーチ後の髪が高明度の場合は、ピンク単色でも発色してくれますが、黄色味やオレンジ味のある場合は補色が必要です。
 
目的色→ピンク
補色→青(高明度の場合はシルバーやモノトーン)5%〜15%
補正→なし

 
中明度以下のベースの場合、ピンク単色だとオレンジや赤みを帯びた茶色になるケースがあります。
淡いピンクや、はっきりとピンクとして発色させたい場合は、ブリーチをしてできる限り高明度にすることが条件となります。
 
こうしたカラーを作る上で、具体的なブリーチテクニックや扱う商材も様々に特徴があります。
また、ブリーチ剤は髪に対して負担をかけることもあります。
きれいな仕上がりにするためにも、講師の細かい動作を学び自身に落とし込んでいきましょう。
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新ヘアカラー薬剤選定入門 BY 山崎 健吾
 

 

 
 

2. ブリーチ後の髪の状態を見極める方法

オンカラーをしていく上で、ブリーチ後の髪の状態をキチンと見極めていかなければいけません。
残留色素や明度について確認していきましょう。
 
 

 
 
ここで残留色素の確認も重要ですが、特に大切なのは“明度がつながっているかどうか”です。
明るさはどこまで明るくなったか、その明るさはムラなく統一されているか。
このベース作りが(明度が)ムラなく綺麗に整っているのであれば、その後のオンカラーでの成功確率はあがります。
 
 

3. 薬剤を選定する基礎的な考え方

カラー施術の薬剤選定では、“目的色・補色・補正”の3つの角度から考えていきます。
目的色は目指す色味。補色は消したい色と相対の色味。補正は明度差のムラを整えるためにブラウンを混ぜます。
その部分を理解した上で、さらに3パターンの作り方を頭に入れておき、狙い通りのデザインを作ることが可能になります。
 
 

目的色・補色・補正を組み合わせた3パターンの方法。

目的色(なし)×補色
→彩度を下げて、透明感、明るさは残るやり方。ベースに影響を受けやすく、ムラが懸念されます。

目的色×補色×補正(ブラウン)
→明度と彩度は下がり、ムラにはなりにくい利点がある。しかし、ブラウン味を帯びやすいやり方になっています。

③目的色×補色
→目的色と補色を組み合わせる王道のやり方。透明感もムラも少なく染めていける考え方です。

 

 

4. まとめ

色の特性によって配合のバランスは異なりますが、ブリーチをした時のベースを確認し、そのベースに対して【目的色×補色×補正】はどのようなバランスで配合していけば良いのかを考えます。
 
この理論を踏まえ、自身のサロンで使用しているカラー剤と照らし合わしながら、最適解を模索してください。
この記事が、より効果的なブリーチオンカラーの提案や施術に役立てば幸いです。
 
 
今回の記事で書かれている内容を理解し、さらに講師のリアルな思考を取り入れることで、より実践的な知識や技術を体得できます。
さらに深掘りして学ぶには以下のセミナーがおすすめです。
 
 

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