2020年05月06日
立石先生が教える、ブリーチオンカラーの公式!
こんにちは詩歌です。
今日は自宅のベランダでウイッグをカットをしていたら、風に吹かれて切った毛を顔いっぱいに受けました。
お隣さんに飛んでいっていないことを祈るばかりです。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今回は2020年05月05日に放送された
「CANAAN立石純也 人生が変わるhair color theory 【ブリーチオンカラー編」
の様子をダイジェストでお届けいたします。
幅広い色の表現が可能なブリーチオンカラー。
お客様が色を楽しみ、美容師も色を楽しむ、それがブリーチを使ったヘアカラーの醍醐味です。
ですが楽しさの反面、ブリーチは高度な技術が必要であり難しいと考えられがちです。
「なるべくやりたくない。」
「あまり得意ではない。」
そう思っている美容師の方にこそ見ていただきたい今回のセミナーでは、ブリーチはもちろん、オンカラーの配合を考える公式をご紹介しています。
ブリーチがどういうもので、どんな条件で髪を脱色しているのか、ブリーチをする目的は何なのか、ブリーチにおけるリスクを正しく理解して、楽しくダブルカラーに取り組んで頂きたいと思います。
今回はブリーチに関してだけでなくアルカリカラー剤についても詳しく見ていきます。
昨今カラー剤の発達により、深い知識がなくともカラーチャート通りで「何となく使えてしまう」そんな剤が増えてきました。
それはつまり、カラー剤の成分、発色の仕組み、髪へのダメージ量などを正しく理解しなくても薬剤を使えてしまうということでもあります。
知らないからこそ起きてしまう数々のトラブル
・染めムラ
・予定よりもカラー剤が発色してしまった
・根元だけ染まらなかった
今日はそれらを起こさないためのカラー理論を学んで頂きたいと思います。
自然なブラウンの中に、少しのスパイスをいれる
自然なブラウンなのに、私にだけ似合うブラウン
ブラウンについて語らせたら右に出る者はいないCANAAN立石純也先生。
カラーが大好きだから、お客様の笑顔が見たいから、とことん学ぶ。
そんな立石先生が理論と共にお届けする、
「文字では伝えきれない、言葉を聞いて、目で見て感じてほしいカラーバランス」
を一緒に研究していきましょう。
※配信に関しまして、ヘアキャンプでは講師・スタッフの安全に配慮して行なっております。詳しくはこちらをご覧ください。
1. このセミナーでは
・色相基礎
・補色の計算方法
・残留のあるベースへのオンカラー
2. ブリーチ基礎
ブリーチは塗るとすぐに反応するから、ブリーチは髪へのダメージが大きいから、気をつけて扱うように。
誰しも初めは必ずそう言われて、恐る恐るブリーチを触ったはずです。
ですがすぐ反応するのは脱色作用が強く、塗布してから脱色が可視化されやすいから。
大きなダメージはある程度知識でコントロールすることができます。
とはいえよくわからない物は怖いですよね。
ブリーチを敬遠しないために必要なのはブリーチに対する正しい知識ではないでしょうか。
ブリーチと言うのはカラー剤の中ではリフト剤としての役割を担っています。
目的は髪の明度を上げることです。
明るくするために使うので、ここではOXでわざわざエネルギーを減力させることはありません。
立石先生がなぜブリーチオンカラーを理論化することが可能だったかと言うと、常に同じ条件下で剤を使っているからだそうです。
OXのパーセンテージ、そして放置時間、加温の有無や、塗布方法に至るまで、しっかりとした”基礎”の方法に忠実に施術を行います。
ブリーチの最もパワーを発揮できる条件で、尚且つ不必要な外敵刺激を与えないように使っていきます。
ブリーチ回数と言うのはつまり明るさであり同時にダメージであります。
来店ごとに毎度ブリーチをして常に自然なグラデーションのベースを保つことが理想ではありますが、現実は3回以上のブリーチは毛髪の体力を著しく奪ってしまうことになります。
そこで不必要なブリーチは避けて、なるべく毛の全ての部分においてブリーチの回数を2〜3回以下にとどめておくことが大切です。
その2〜3回のブリーチで全てのデザインを作ってしまう、そんなブリーチワークについて、一度に作る適切な量、オーバーラップについても詳しく見ていきます。
3. カラー剤の配合
アルカリカラーの配合をロジカルで考える場合、カラー剤は混色のものではなくベーシックラインを使うことで、正しく色を足し引きする方法を考えます。
アルカリカラーの場合もブリーチと同じく極力同一条件下で施術することで、一人一人の髪の毛に合わせた傾向と対策をとることができます。
今回のセミナーでは色相相関図で各ビビットカラーの作り方も紹介していきます。
色には得意な発色域があります。
淡い色、明るい色で発色しやすい色味と、深い色、暗い色で発色しやすい色味は違ってきます。
ブリーチによって明るくなっている髪の毛にはどのような色が発色しやすいのか、9LVを境にどの明度でどの色相が最も発色しやすいのか、立石先生の説明を見ていきましょう。
ブリーチにカラーする時は2剤の濃度も重要になってきます。
ブリーチによって十分にリフトされた髪の毛に色を入れていく時、余分なアルカリで毛をダメージさせたくありません。
そこでエネルギーの少ないOXを使うと考える方も多いかもしれませんが、その低濃度OXで発色ムラを起こしたことはありませんか?
実は低濃度を使うことにも、あるデメリットが潜んでいました。
髪のことを考えてなるべく低いアルカリで染めたい、と思われる方もいます。
ですがパフォーマンスと、ダメージを天秤にかけてみると、ダメージコントロールはアルカリカラーの2剤ではなくブリーチでコントロールすることが望ましいのではないかと立石先生は教えてくださいました。
ご自身でもハイトーンのアルカリで1年間カラーを繰り返し、
「1年染め続けてもブリーチ1回分の明るさにもならなかったし、ブリーチ1回分ほどのダメージにもならなかった。」と言う経験から、ブリーチとアルカリカラーのダメージの差は歴然であると感じられたそうです。
4. MとMTを使ったカラーの作り方
実際のデモンストレーションを見ていきましょう。
今日はグレージュベースにナチュラルを少し足して、隠し味的にマットと補色のヴァイオレットを入れて染めてあります。
使用した色は全部で4色です。
ナチュラルカラーにおけるメインとなる色は、N(ナチュラル)とMT(モノトーン)の2色です。
この2色のバランスと更に足したい色味、それから補色を合わせて考えていきます。
こと時配合比率を11段階に分けて計算することで、余分な”色相”が出ることのない安定した色を作ることができます。
(とても画期的な計算方法なので必見です!!)
メインとなるナチュラルとモノトーンにはそれぞれ意味があります。
明度をコントロールする色、くすみを加える色、ムラ直しであったり、まろやかさを出す色であったり、その意味は様々です。(詳しくは本編をご覧ください)
そして明度をコントロールできるメインは、異なる明るさの髪をある程度つなぐことができます。
例えば今回のように根本がブリーチでリタッチしてあってブロンドになっており、毛先には残留色素が残っている場合、毛先を脱染することなくオンカラーするためにはどのように4色を使うと効果的でしょうか。
残留があるのに染められるなんて考えただけでもワクワクします。
脱染しないでオンカラーができたら、ダメージも軽減できますし、時間もかかりません。
カラーにかかる料金も少し抑えられるのでその分トリートメントやホームケアの紹介もできます。
果たしてそんなことが可能なのでしょうか?
(可能です!!)
そもそも残留色素には2種類あります
・ブラウン
・くすみ
その残留がくすみの場合とブラウンの場合によってそれぞれに違ったアプローチが必要ですが、必ずしもブリーチやライトナーが必要というわけではないのです。
5. 補色の考え方
補色に関しても基本的にはメインのカラー剤と同明度で配合していきます。
異なる明度を配合することもありますが、そちらもルールがありますので、ぜひメモを取りながら受講されることをお勧めします!配合の分量に注目です。
補色のカラー剤に限ったことではありませんが、カラー剤はメーカーによって異なるエネルギー量を持っている為、最初は同一メーカーで揃えた方が賢明だそうです。
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